グラボのシステム要件をUnity、Blenderの観点で調べてみた

UnityやBlenderなどのゲーム開発に向けてグラボを買いたいと思い、必要な要件を調査しました。
※調査時期：2021年5月29日

目次
Unityのシステム要件を調べてみた
1. DX10、DX11、DX12とは？
Blenderのシステム要件を調べてみた
まとめ
関連情報

Unityのシステム要件を調べてみた

Unityのシステム要件は、「System requirements for Unity 20xx.x」に記載がありました。(Unity 2021.1)
※本記事を記入している2021/5/29時点では、Unity 2021.1が最新です。

最低要件 Windows macOS

OSバージョン Windows 7 (SP1 以降) と
Windows 10、64 ビット
バージョンのみ High Sierra 10.13+

CPU SSE2 命令セットをサポートする
X64 アーキテクチャ SSE2 命令セットをサポートする
X64 アーキテクチャ

グラフィックス
API DX10、DX11、DX12
対応のGPU Metal 対応の Intel と
AMD GPU

追加要件ハードウェアベンダーが公式に
サポートしているドライバー Apple が公式に
サポートしているドライバー

すべてのオペレーティングシステムで、Unity エディターは
ワークステーションやラップトップフォームファクターでサポートされ、
エミュレーション、コンテナ、互換性レイヤーなしで実行できます。

引用元：System requirements for Unity 2021.1

最低要件	Windows	macOS
OSバージョン	Windows 7 (SP1 以降) と Windows 10、64 ビットバージョンのみ	High Sierra 10.13+
CPU	SSE2 命令セットをサポートする X64 アーキテクチャ	SSE2 命令セットをサポートする X64 アーキテクチャ
グラフィックス API	DX10、DX11、DX12 対応のGPU	Metal 対応の Intel と AMD GPU
追加要件	ハードウェアベンダーが公式にサポートしているドライバー	Apple が公式にサポートしているドライバー
	すべてのオペレーティングシステムで、Unity エディターはワークステーションやラップトップフォームファクターでサポートされ、エミュレーション、コンテナ、互換性レイヤーなしで実行できます。

DX10、DX11、DX12とは？

WindowsのグラフィックAPIへの要件としてDX10、DX11、DX12と記載がありました。
「DX」とは「DirectX」の略で、ゲームや動画などのマルチメディアコンテンツをWindows上で処理させるためにMicrosoftが開発したAPI群のことのようです。

通常、Windowsはマルチタスク、マルチスレッドであり、他処理から影響を受けてしまいますが、DirectXを使うことで他処理から影響を受けないようにできるとのこと。
これにより動画の描画処理など処理負荷の高いものに集中することができ、ゲーム開発やゲームプレイを快適にできるみたい。

[参考]

Blenderのシステム要件を調べてみた

Blenderのシステム要件は、「Blender Requirements」に記載がありました。
※本記事を記入している2021/5/29時点

Minimum

64-bit dual core 2Ghz CPU with SSE2 support

4 GB RAM

1280×768 display
Mouse, trackpad or pen+tablet

Graphics card with 1 GB RAM, OpenGL 3.3

Less than 10 year old

Recommended

64-bit quad core CPU

16 GB RAM

Full HD display

Three button mouse or pen+tablet

Graphics card with 4 GB RAM

Optimal

64-bit eight core CPU

32 GB RAM

Full HD displays

Three button mouse and pen+tablet

Graphics card with +12 GB RAM

引用元：Hardware Requirements

グラフィックカードへの要件は、最小 1GB RAM、推奨 4GB RAM、オプション 12GB RAM以上とのことです。

さらに、BlenderのレンダリングエンジンであるCyclesを使う場合は、より高い要件があるとのこと。
その要件は「Blender Supported Hardware」に記載がありました。

GPUの製造元によって要件が異なっているようです。「Blender Supported Hardware」にはNvidia、AMD、Intelの3つがまとめられています。

Nvidia
CUDA and OptiX are supported for GPU rendering with Nvidia graphics cards.

CUDA
CUDA requires graphics cards with compute capability 3.0 and higher.

OptiX
OptiX requires graphics cards with compute capability 5.0 and higher.

AMD
OpenCL is supported for GPU rendering with AMD graphics cards. Blender supports GPU rendering on graphics cards with GCN generation 2 and above.

Intel
OpenCL is supported for GPU rendering with Intel graphics cards. Blender supports GPU rendering on Intel Iris and Xe graphics cards.

引用元：Supported Hardware

要約すると、グラフィックカードの要件は、、、

Nvidiaでは
　CUDAを使う場合は「compute capability 3.0以上」のもの
　OptiXを使う場合は「compute capability 5.0以上」のもの
AMDでは「GCN generation 2以上」のもの
Intelでは「Iris Xe」

とのこと。

なお、CUDA、OpenCLは並列計算させるときに利用するプログラミング環境のようです。
CUDAはNvidiaの独自規格であり、Nvidia上で並列計算するのに特化したもの。
OpenCLはオープンな規格で、AMDやIntelで動作できるようです。
詳しくは「CUDAとOpenCLどっちがいいの？ | Qiita」が分かりやすい。