目次
本記事について
本記事はIPA 情報処理推進機構のエンベデッドシステムスペシャリスト(エンスペ)を3ヶ月で取得することを目指し、そのための試験申込み方法、教材や勉強方法、受験前に気を付けるポイントをまとめたものになります。
働きながらでも1日1時間~3時間くらいを想定した勉強法もまとめています。
本記事がエンベデッドシステムスペシャリストの資格取得を検討している方の参考になればうれしいです。
資格概要
資格情報
資格名:
IPA 情報処理推進機構 エンベデッドシステムスペシャリスト試験
概要:
スマート家電、自動運転などあらゆるモノがつながるIoTが進展する中で、ハードウェアとソフトウェアを適切に組み合わせて組込みシステムを構築し、求められる機能・性能・品質・セキュリティなどを実現する組込みエンジニアやIoT系エンジニアを目指す方に最適です。
引用元: https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/es.html
レベル:
ITスキル標準(ITSS):レベル4
勉強時間:
応用情報レベルの知識はあれば約200時間、
応用情報レベルの知識がない場合は、追加で100時間くらい基本的な勉強が必要と考えます。
試験情報
受験日:
4月の第3週日曜日
合否発表日:
6月の中旬(だいたい受験日から2ヶ月後)
受験料金:
5,700 円(税込)
インターネットでの受験申込では以下の支払い方法が選択可能
・クレジットカード決済
・ペイジー(Pay-easy)による払込み
・コンビニ利用による払込み
受験方法:
情報処理試験が開催される特定の試験会場にて一斉受験
試験地は各地にあり(試験地については以下のIPAのサイト参照)
試験内容:
引用元: https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/es.html
合格条件:
合格ライン | |
---|---|
午前I | 60点/100満点中(18問/30問中正解) |
午前II | 60点/100満点中(15問/25問中正解) |
午後I | 60点/100満点中 |
午後II | 60点/100満点中 |
合格率:
平成31年度:16.0%
教材紹介
高度試験の共通基礎知識をつける(午前Iの対策)
情報処理教科書 高度試験午前I・II 2020年版
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午前Iは他の高度試験と共通の試験です。出題範囲もエンスペ以外から出題されます。そのため、高度試験の全範囲を網羅したテキストで勉強する必要があります。
上記テキストは午前問題に焦点を当てて、高度試験の全範囲を網羅しています。図が多くて読みやすいですし、午前I問題の過去問を解いているときの辞書的な役割でも有用です。
(裏技?) 午前Iを過去問のみで乗り切る
過去問を解いていれば分かるのですが、実は午前Iは同じ問題が出題されたりします。
そのため、応用情報合格できるレベルの知識があれば、4年ほど過去問を解き、復習すれば、特別な教材は必要ないと思います。
組込み/IoTの基礎知識をつける
情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2019~2020年版
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午前II、午後問題は組込みやIoTに関する知識を問われます。回路やCPU、入出力装置などのHW知識からネットワークやSW開発の知識と幅広い分野をカバーする必要があります。
上記テキストは回路やCPUのHW基礎知識からリアルタイムOSなどの組込み特有の考え方を学ぶことができます。
索引もしっかししているので困ったときの辞書としても有用です。
過去問の解説を読んで知識をつける
2020 徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題 (本試験問題シリーズ)
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IPA公式の解答では解答例しか書かれておらず、どうしてそのような答えに至ったかが分かりません。そのため、別途過去問を解説するテキストを買うと良いです。
上記テキストでは平成29年から平成31年までの3年分の過去問の解説がついています。午後I、IIともに3年分そろって解説が乗っているのはこのテキストのみです。
# 「情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2019~2020年版」でも過去問の解説が乗っていますが、午後IIは平成29年と平成30年と2年分しかのっていません。
このテキストは毎年出版されているみたいで、平成28年より前の過去問解説を見たい場合は、過去のテキストを購入すれば良いかと思います。
※受験年度に合わせて購入するテキストを選択してください。
- 2019徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題 (情報処理技術者試験対策書)
- 平成28年から平成30年までの解説
- Amazon リンク
- 楽天 リンク
- 2018 徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題 (本試験問題シリーズ)
- 平成27年から平成29年までの解説
- Amazon リンク
- 楽天 リンク
- 2017 徹底解説 エンベデッドシステムスペシャリスト 本試験問題 (本試験問題シリーズ)
- 平成26年から平成28年までの解説
- 2016 徹底解説 エンベデットシステムスペシャリスト 本試験問題 (本試験問題シリーズ)
- 平成25年から平成27年までの解説
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- 楽天 リンク (見当たらず)
- 2015 徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題 (本試験問題シリーズ)
- 平成24年から平成26年までの解説
- Amazon リンク
- 楽天 リンク (見当たらず)
- 2014 徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題 (本試験問題シリーズ)
- 平成23年から平成25年までの解説
- Amazon リンク
- 楽天 リンク(見当たらず)
過去問を解く!
過去問を解くうえで以下の3要素が必要になると思います。
- 過去問題
- 解答用紙
- 解答解説
この章では私が勉強するなかで参考にしたサイトをまとめたいと思います。
過去問題:
過去問題は以下のIPAのサイトで公開されていました。
2020年1月の段階では、平成21年から平成31年までの11年分の過去問題が公開されていました。
解答用紙:
解答用紙は以下のアイテックさんのサイトで公開されていました。
- 平成31年度 解答用紙
- 平成30年度 解答用紙
- 平成29年度 解答用紙
- 平成28年度 解答用紙
- 平成27年度 解答用紙
- 平成26年度 解答用紙
- 平成25年度 解答用紙
- 平成24年度 解答用紙
- 平成23年度 解答用紙
- 平成22年度 解答用紙
- 平成21年度 解答用紙
解答解説:
午後の解説はネット上になかなか参考になるものがなかったため、テキストを購入することをオススメします。「徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題シリーズ」がオススメです。
勉強方法
以下に、エンベデッドシステムスペシャリスト合格に向けてしぐれがきが実践予定の勉強方法を紹介したいと思います。
3ステップで勉強を進めました。
STEP 1:基礎知識をつける
STEP 1では午前を突破できるレベルの基礎知識をつけます。
期間:1ヶ月程度
午前I対策:
午前Iに向けては、ひたすら過去問を解いて、間違えた問題はネットや「情報処理教科書 高度試験午前I・II 2020年版」で調べて復習します。
午前Iは過去に解いた問題が出題されることが多いので、過去問を解いた分だけ点数UPにつながります。だいたい3年解くと、解いたことある問題が出てくるので3年~6年分くらい解けば良いかと思います。
実際に解いてみて、午前Iで80点くらいとれるくらいまでできたらクリアでよいと思います。
組込み/IoTの基礎知識をつける:
「情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2019~2020年版」の1章から7章に基本知識が整理されているので、それを読んで、組込みの知識を蓄えます。
ここでわからないことがあったら、ネットで検索をかけて分からないことを解消します。
1回読んでも覚えられないので、何度も繰り返すことに意味があります。読むことになるべく時間をかけず、過去問を解いていて不明点が出たら、このテキストに戻って復習しなおすことで知識を定着します。
午前II対策:
「情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2019~2020年版」の8章に午前II向けに100問の過去問と解説が用意されています。
午前IIも午前Iと同じく、過去に解いた問題が出題されることが多いので、まずはこの100問分を解く&復習して知識の定着を図ります。
午前II対策を過去問でするなら、、、:
IPAのサイトから午前IIの過去問を無料で手に入ります。しかし、IPAの解説は正解しか記載されていないので、どうしてそれが正解なのかはわからないです。そのため、「2020 徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題」などの過去問の解説が乗っているテキストを購入することをオススメします。
過去問を解いてみて、午前IIで80点くらいとれるくらいまでできたらクリアでよいと思います。
STEP 2:午後の過去問や模試を解く
STEP 2では午後の過去問を3年~5年分解きます。あまり古い問題を解いても技術として古くなっている可能性があるので、数年分で十分かと思います。
期間:1ヶ月~1ヶ月半程度
過去問は時間を計って解く:
過去問は時間を計ってやりましょう。時間感覚を覚えておかないと、試験当日に時間が足りなくて焦ってしまいます。
自分は午後Iは1問当たり40分、午後IIは100分で解き終わることを目標にしていました。
間違えた問題は復習をしっかりする:
過去問で間違えた問題はしっかりと解説で復習しましょう。
上でも記載しましたが、IPAの解説は解答例しか記載されていませんので、「2020 徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題」などの解答解説が乗っているテキストを購入して復習することをオススメします。
解答解説でも分からないところがあれば、 「情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2019~2020年版」やネットで復習します。
お金があれば、模試を解く:
上でも記載した通り、古い問題を解いてもあまり意味はないので、毎年開催される有料の模試を利用すると良いかと思います。
エンスペでは以下の2つの会社で模試をすることができます。
- iTEC | エンベデッドシステムスペシャリスト 全国統一公開模試
- 価格: 8,800円(2020年1月現在)
- 実施日:3月上旬
- 申込み受付:2月上旬
- 成績返却日:3月下旬
- 東京/大阪/名古屋/自宅で受験可能
- TAC | 情報処理技術者試験 公開模試
- 価格: 10,000円(午前I含む)、8,900円(午前I免除)
- 実施日:3月下旬
- 申込み受付:3月中旬(会場受験)、2月下旬(自宅受験)
- 成績返却日:4月上旬
- 全国各地/自宅で受験可能
STEP 3:前日に知識の総復習
試験前日に知識の総復習のため、「情報処理教科書 エンベデッドシステムスペシャリスト 2019~2020年版」を全部読みなおします。
個人的には、これをすることで、知識の再定着をすることができ、試験当日はこれまで以上に力を発揮することができます。
受験したときのブログ
以上!
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